上海の歴史を歩こうvol.4!!(後編)

上海の歴史を歩こうvol.4!!(後編−歴史散歩・南京西路と人民広場周辺編【第5回】−

 先週の南京東路に続き、今回は南京西路と人民広場周辺です。

 金門大酒店の時計台に登ったり、国際飯店の歴史展示会を見たりと距離は短いですが、充実の内容です!

前編をご覧になりたい方は<こちら>からどうぞ!



金門大酒店
【旧名:華安大廈/チャイナ・ユナイテッド・アパートメントビル 南京西路104号】

華安合群保寿公司の本社ビルとして1926年竣工。正面入口には大理石の列柱、屋上には鐘楼を配したイタリア宮殿風の9階建て。

長期滞在者向けのアパートメントホテルであった。1935年に「金門飯店」1958年「華僑飯店」となる。(「上海歴史ガイドマップ」より)


金門大酒店

喫茶店のおしゃれな窓枠たち

時計台

10階にある時計台。更にこの時計台にも登ることができる。
時計台の天辺は↓下の写真をご覧の通り!


時計台


時計台の天辺




人民広場
旧名:上海競馬場・公共運動場】


人民広場

現在はその面影もないが、1884年に最初の競馬のレースコースがイギリス人により作られて以来、3代に渡ってコースが設計される。

コース内のグランドには、プールや9ホールのゴルフ場、クリケット場、野球場などが整備された。現在の写真(左)は、金門大酒店屋上から撮影。


当時の人民広場





上海市体育倶楽部

上海市体育倶楽部
旧名:西橋青年会/フォリン・YMCA・ビル 南京西路150号】

欧米人向けYMCAとして1932年竣工。

当時は階下に室内温水プールがあった。ロマネスク調の鮮やかな外壁が現在もしっかりと残っている。




国際飯店
旧名:パークホテル/Park Hotel 南京西路107号】

上海のアール・デコ摩天楼の代表例とも言うべき名建築。地上22階、地下2階で83.8mは完成当時60年代半ばまで極東一の高さを誇っていた。3層までの外壁には黒色花崗岩を用い中上層部には焦げ茶の化粧タイルを貼る。

ホテルの各部屋には自動消火装置を設置し、飲料水は、地下674フィートの深井戸から供給された。(「上海歴史ガイドマップ」より)


国際飯店




大光明電影院

大光明電影院
旧名:グランドシアター/The Grand Theater 南京西路216号】

モダンな外観とアール・デコの洗練されたインテリア装飾が今も残る。

日本敗戦前夜1945年5月に服部良一らの企画制作により李香蘭の「夜来香幻想曲」のリサイタルが開かれた。

現在のフロアと当時のものとを比べ、全くと言っていいほど変わっていない。


当時のフロア


現在のフロア

 



長江公寓
旧名:カールトンマンション 黄浦路65号】

1935年竣工の円曲線が大変美しいマンション。


長江公寓




上海市美術館

上海市美術館
【旧名:上海レースクラブ/Race Culb 南京西路325号】

1933年竣工の競馬場クラブハウス。イギリス人を中心とする上海競馬会が置かれた。

1952年には上海図書館として市民に利用されていたが、1997年に図書館が淮海路に移設されたのち美術館となる。


マークの下に当時を偲ばせる「A・1934・D」の文字


上海レースクラブの石碑

 


参考資料:
歴史散歩世話役の片山氏作成資料
参考文献:
木ノ内誠著
「上海歴史ガイドマップ」


 「よろず情報交換」から広がった、この「歴史散歩」の輪。(関連投稿内容はこちら)

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