TOP連載新・KONOKの中国雑知/ 中国の車窓から(1)

     

中国の車窓から(1)



カシュガルからクチャまでは夜行列車を利用する。この最終目的地がウルムチのため夕方にカシュガルをたち夜中の2時に途中停車駅であるクチャに到着する。これまで5日間お世話になった運転手やガイドさんと別れを惜しみ出発だ。旧正月が近いためか荷物チェックが厳重で駅員も表情も厳しい。

中国の長距離列車といえば、主に硬座(ハードシート)、軟座(ソフトシート)、硬硬臥(ハード寝台)、軟臥(ソフト寝台)に分けられ、座るシートのランクによってそれぞれドラマあり人情ありでいわば移動映画館のようなものだ。去年秋に「天下無賊」という列車泥棒一家をテーマにした映画があったが、列車泥棒は一般的で注意が必要だ。

そんな治安問題あるとはいえ、街中や山の中を縫うようにして走る日本の列車とは違い大陸列車は200km直線路とか3時間走っても風景が変わらないとうもろこし畑など旅気分をいっそ盛り立ててくれる。今、車窓から見える風景は・・・映画「スターウォーズ」の背景のような乾燥と雨で侵食された山肌、もちろん植物はない。手前に目を移すと枯れた麦わらが1メートルくらいの間隔で埋め込んである。これは砂漠の砂で線路が埋まらないように防砂林ならぬ防砂わらといったとろだ。そんな風景を眺めているとある人がいった言葉を思い出す。「クチャの風景は10年経っても変わらない。変わるのは砂漠が大きくその風により移動するだけだ。」

 

 エクスプロア中国トラベルでは「シルクロード浪漫の旅」を取り扱っております。


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