TOP連載新・KONOKの中国雑知/「中国にあって中国でなし」

     

122日「中国にあって中国でなし」



ウルムチ経由でカシュガルにまもなく到着するとのアナウンスを聞いたのは10時を回っていた。出迎えのガイドが迎えに来ているのか?それ以前に無事に飛行機が到着するのかが心配であった。機体は高度を下げているようだがいつもなら目印となる街明かりが見当たらない。暗い闇の中を「ゴン!ゴツン!」という衝突で無事に地上に降り立ったのが分かった。

飛行機を降りると乾燥した冷気に全身が引き締められ、空港関係者の彫りの深い顔立ちのこれまでの漢族街とは違った雰囲気を作り出していた。足早に荷物を引き上げ出口に向かうと女性のガイドが待っていてくれた。「はじめまして」流暢な日本語に驚くのと同時に漢族ではないのが一目で分かった。

ホテルに到着しスタッフと夜食を食べに街へ繰り出す。時計はすでに夜も11時を回っており、何が食べられるか不安であったが、幸いにもシシカバブー(羊肉串)やナン(ウイグル式パン)をいただくことができた。中でもデザートに食べたハミ瓜の美味しさには絶句してしまった。厚さ1センチほどに切った薄っぺらなハミ瓜であったが本当に皮まで食べられるのではないかと思えるくらい甘く、シャリシャリとした食感はそれがとれたてのハミ瓜であるかのようであった。屋台の前には人が食べたハミ瓜の皮が残してある。聞けば「この食べ残しの皮をみれば、ウチのハミ瓜がどんなに美味いか分かってもらえる」そうでわざと残してあるそうだ。ささやかな夜食で異文化の歓迎を受け大喜びの夜だった。

 


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