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     文文の中国茶道体験記69

                                 

                  

2009年 北京の美味しいジャスミン茶

花茶は悠々の歴史がありすでに唐時代から愛されていたそうです。最初に作られた花茶は蓮の花のお茶《荷花茶》、そして現在はジャスミン茶が主流です。

上海は緑茶の産地が近いため、わざわざ緑茶に花の香をつけたジャスミン茶を飲む習慣がなく、残念ながら良いジャスミン茶にめぐり合うことがめったにありません。

なんだか久々に美味しいジャスミン茶が飲みたくて、寒い北京へ行ってきました。

 

■■ジャスミン茶《中国語:茉莉花茶》

緑茶(焙青緑茶)をベースにジャスミンの花の香をつけたお茶。

緑茶がベースに香をつけたお茶は《再加工茶》の分類に入ります。中国茶の中に中国緑茶が占める割合は70~75%と言われていますが、実はこの数字には緑茶に香をつけたジャスミン茶も入っています。

■北京とジャスミン茶

お茶は南方で採れるもの、ジャスミン茶は昔北京の都では南方から運ばれてくるお茶が輸送の間に質が落ちてしまうのを補う為にジャスミンの花で香りをつけたのが始まりとか。そんな事情で先祖代々ジャスミン茶を飲みつづける北京っ子たちが住む街では、良いジャスミン茶が入手し易い。

ジャスミン茶は気を整える作用があり、女性におすすめです。

■北京にあるジャスミン茶の老舗

1922年創業の老舗 《張一元》 ADD:北京市前門大柵欄街22号 ℡86-10-63034001

さすがジャスミン茶の老舗、見たところ少なくても20種類!豊富な種類があります。

大きなカンに記載の金額は1斤(500g)の値段。並んでいる中で一番高いものは君山銀針(黄茶)をベースに作ったジャスミン茶1200元。

茶葉を選び必要量(50g単位でも可能)を伝えます。

白く先が尖っているのが芽。芽が多いものが良く、更に芽が肥えたものがお勧めです。

服務員が2枚重ねの紙に早業で茶葉をひとつもこぼさずに包装。これは、まさに職人芸!

レトロな包装がとてもキュート!でもこのパッケージは保存には適しません。茶葉の水分量の増加と他のニオイが移るのを防ぐために茶つづなどの密封容器に詰め替えましょう。

地元客で賑わう1階に比べ2階は比較的ゆったり購入可能。また2階奥に小さな喫茶コーナーがある。(喫茶価格はかなり良心的)

 

~こんなに手間がかかる!ジャスミン茶の基本製造工程~

1、茶葉の処理

2、花の処理

3、白蘭花でベースの香をつける

4、茶葉とジャスミンの花を層になるように積む

5、通花散熱(茶葉と花を広げて冷ます)

6、再び積み上げて茶葉に花の香を吸収させる。

7、起花(花を取り除く)

8、干燥

9、提花(仕上げにまた茶葉に花の香を吸収させる)

10、起花(花を取り除く)

等級が高いほど香をつける工程を何度も繰り返します、また使用する花の量も多くなります。

 


■■現代アート紫砂作家 陸全明氏の工房にて

 

~倉庫の中に広がるアートな世界~

高級工芸美術師 陸全明(LuQuanMing)氏

1967年宜興(YiXing)生まれ

前回お尋ねした中国工芸美術大師とは世代が異なる 現代アート作家の陸氏。氏の作品は西欧人、特にフランス人からの評価が高いそうです。

 

 

春節快楽!(2009年 中国の正月は1月26日です。)

今年も中国茶で心も身体も健康に過ごしましょう♪

 2009年1月 

Text/photo 文文

 

 

                                                   

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