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文文の中国茶道体験記

『奉茶』(茶園小築)中国茶道講座18

   

   『碧螺春』で春の訪れを愉しみましょう。

新茶の『緑茶』の到来が春の訪れを感じさせてくれますね中国三大緑茶と称されるのが、@杭州の『龍井茶』A蘇州の『碧螺春』B黄山の『黄山毛峰』です。

今回は『碧螺春』をご紹介しましょう。この茶の産地である洞庭山は、枇杷・みかん・すもも等の果物の産地です。茶と果物の樹を交互に屏風のように植えることによって、茶葉に豊かな花の香りや、果物の甘い蜜の味がほのかに移るそうです。良い環境が美味しいお茶をつくりだすのですね。この春、色々な新茶に出会えれば幸せです。

碧螺春(緑茶)・・不発酵茶 産地 蘇州・太湖周辺 

螺(巻貝)のように縮れていて春一番に詰まれることから『碧螺春』(biluochun)と呼ばれています。茶葉は白い産毛で覆われ、この白毫が、多ければ多いほど高級とされているそうです。

茶葉が見えるようにガラスの急須と、春らしい黄色の茶海(ちゃかい)と飲杯を使いましょう。『碧螺春』の名は、清朝の康熙帝がつけたと言う伝説もあるそうです。(黄色の『黄』と、皇帝の『皇』は、中国語でどちらもhuangと同じ音です。)

淹れ方は、『洗杯』→『洗茶』→『1煎目のお茶』が基本ですが、碧螺春を美味しく淹れるには湯が低温である事がポイントです。高温で淹れると茶葉が細かい為、渋く苦くなりやすいので、60〜70℃が適温。いつもは先に湯を急須に注ぎますが、今回は裏技を使いましょう。@まず茶海に沸騰した湯を注ぎます。そして適温になるまでしばらく待ちましょう。

茶海(ちゃかい)の湯が適温になる直前に、Aガラスの急須に湯を注ぎましょう。写真のように、少々高い位置から注ぐと湯の温度を下げる事ができます。茶葉に湯を注ぐと、フワッーと雪花が舞うようです。
B急須から茶海に移してお茶の濃度を均一にしましょう。その後、茶海から飲杯にそそぎわけます。

文文の感想・・碧螺春を淹れる時は、ゆったりした気持ちで淹れると優雅に美味しいお茶が頂けますね。淹れたお茶の色が、新芽を思わすような碧でとてもきれいです。味は芳醇で、中国緑茶の中ではかなりしっかりした甘味を感じました。

 

この春から高級クラスに進級された皆さん。本日は聞き茶のレッスンです。

老師(先生)のヒントは『武夷岩茶(ミン北ウーロン茶・・産地・福建省の北部)』のみです。

    お茶の香りを聞いて、味わって最後に淹れ終わった茶葉を広げて目で見て触って・・。

『2人そろって』・・・これは、四大岩茶の1つ水亀金です!

『文文』・・・えっ?なんでわかるんですか・・?!

さすが『奉茶』の高級クラスの生徒さんですね。恐れ入りました・・。

中国茶道教室奉茶(上海茶園小築) 

古北店 上海市栄華西道19弄1号金龍公寓103号室(古北地区・水城南路の上島コーヒー正面玄関向かい側。)86-21-62953092

上海在住の日本人太太(奥さん)に品質の良い茶葉・センスの良い茶道具がそろうと定評のある李娜(リナ)さんが経営する雅な茶屋。日本各地で精力的に中国茶道の普及活動をし日本でも李さんのファンの方が多いとか・・。店の雅号でもある『奉茶』とは、中国茶芸でお客様にお茶をついで勧めることを言うそうです。上海では、『奉茶は、至福の時が過ごせる所』と評判です。



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