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どの地域に住むか

(2)浦西編

黄浦江をはさんで西側のエリアを浦西と呼ぶ。

浦西エリアは、やはり何かにつけて便利である。浦東と違って、外灘を代表するように街開発の歴史は古く、庶民の生活が今でもしっかりと残っている。豫園や南京路、淮海路、新天地、徐家匯など上海の商業エリアのほとんどは浦西にあり、外国企業の集中している南京西路や虹橋開発区も浦西だ。最近、浦東の開発にともなって、東に引越しする市民も増えてきているが、やはり浦西との往来は避けられないようだ。

ただ、浦西エリアは道路が狭く、渋滞し、排ガスなどによる空気の汚染が著しいなど、問題点も少なくない。とくに開発が早かっただけに、水道管などインフラの老朽化も否めない。いまだに100年前の水道管をつかっている地区もある。また、マンションの老朽化もそろそろみられるため、住宅を選ぶ際はしっかりと吟味することが必要だ。


古北・虹橋開発区エリア

上海市西部に位置する虹橋開発区は、日本領事館もあり、日本人ビジネスマンにとってはなじみの深いエリアだ。中国国務院がもっとも早期に批准・開発した14の開発区のうちのひとつで、ビジネスをするにあたっての基本的な設備が充実している。そのため、外国人が生活しやすい環境が上海の中でもっともよく整っているといっても過言ではないだろう。日系のマンションもあり、日本人にとってもかなり便利だ。虹橋開発区の北側では地下鉄2号線の延長工事が進められており、開通すれば人民広場や浦東新区、虹橋国際空港とのアクセスが格段によくなる。

虹橋開発区に隣接する古北新区は上海で最も早期に開発された外国人用のマンションが集まる高級住宅地。その当時、まだ外国人用と中国人用のマンションは分けられていて、居住エリアも制限されていたため、必然的に古北地区には外国人が集まるようになる。現在はその区別もなくなったが、古北エリアは一種のブランドとなり、今では中国人の間でも人気は高い。

1984年に上海市政府は、その当時としては最大規模の外国人向けの住宅地開発計画を発表する。それが古北新区の始まりだった。おもに虹橋開発区に通勤する外国人ビジネスマンを対象とした住宅地だ。その後、1991年にフランス人建築家と上海市が共同で設計し、その当時としては画期的な建物と町並みを一体化させた手法がとられている。そのため欧米様式デザインのマンションが多いのも納得できる。

1990年に分譲が開始された鉆石公寓を皮切りに、1994年に引渡しが行われた維多利亜大厦・維也納広場・パリ花園・雅典花苑など有名なマンションが多い。また、間取りや内装に関しても海外の例を参考に1990年代初期としては非常に先進的だった。1999年には中国国内のベスト50住宅地のひとつに選ばれている。

しかし、開発が早期だけに、現在は他の新興地と比べると潜在的な緑化率の低下と、その後のマイカーの急速な普及による交通渋滞など、当初予想されなかった問題が顕著化している。また、地下鉄が古北新区から離れており交通面での問題もあるが、フランス系のカリフール(家楽福)など大型スーパーも充実しており、新区内を出なくてもほとんどの用事が済ませるため、それほど大きな問題ではなさそうだ。日本料理や日本食の食材を売っている店も多いほか、日本人学校へのアクセスも良好。

現在は、新古北区の整備が進められている。古北南路ほ東側で、古北一区と古北二区に分けられている。上海の他の地域での住宅整備が進み、一部欧米人の浦東地区への引越しが進んでおり、古北新区でもなんとか外国人に魅力ある住宅地を作りたいと努力しているようだ。

 

ヨーロッパ調の古北新区

古北のカリフール

 ◆よろず町内会:古北新区

徐家匯エリア

上海市南西部にあり、上海の商業エリアとして圧倒的な地位を誇るのが徐家匯だ。最近では港匯広場のツインタワーが完成し、徐家匯のシンボルとなっている。エリアには百貨店が5店舗集中しており、レストラン街も非常に充実している。交通も便利で、地下鉄1号線をはじめ、バスは各方面にでている。ただ、その反面公園などが少なく、大気汚染と騒音の問題が深刻なので、住宅を選ぶ際は十分に吟味する必要がありそうだ。

 

 ◆よろず町内会:徐家匯

中山公園エリア

 虹橋開発区に意外と近いのがこの中山公園エリア。タクシーでは初乗り+αで、また地下鉄3号線を利用しても次の延安路駅で下車すると比較的スムーズに開発区にいける。地下鉄2号線の始発駅なので、浦東へ出るのにも座っていけて便利だ。

 最近、「竜之夢」と呼ばれる面積20万平方メートルの巨大ショッピングモールがOPENした。このエリアにはすでに新寧ショッピングセンター、ベートーベン広場、パリ春天百貨などが軒を連ねており、名実とともに徐家匯に匹敵する上海の一大商業圏と成長しつつある。
 

中山公園駅から望む

    どんどん駅前整備が進んでいる

 


静安寺・南京西路エリア

そごう系列の百貨店、「久光」がOPENして以来、日本人にとっても便利になった。オフィス街となる南京西路が近い。地下鉄2号線静安寺駅が最寄り駅になり、浦東に抜けるのも比較的楽。ただ、上海市の一等地の一つでもあるので、家賃などはかなり高い。特に欧米人に人気のエリアの一つ。

 

南京西路には高層ビルが多い

 


淮海路・衡山路エリア

昔のフランス租界を中心としたエリアだが、いまだにその当時の面影が強く、街もお洒落だ。喫茶店やしゃれたレストラン、バーも多い。とくに昔の洋館が多く残っており、最近では個人の所有となっている洋館も出てきている。オールド上海の優雅な雰囲気を今でも一番よく醸し出しているエリアだろう。街を散歩するのも楽しい。外国の領事館の多くが軒を連ねているのもこのエリア。外国人が多く住むマンションも多く、選択肢は幅広い。ただ、食品や日用品の購入となると、若干不便かも。

 

落ちつた感じの衡山路

国際礼拝堂

 


虹口エリア

 戦前、日本人がまとまって多く住んでいた上海市北部のエリアだ。旧市街地で、古いアパートが多いが、現在再開発がどんどんすすみ、街並みもかなりすっきりしてきた。家賃は他の市の中心部とくらべると比較的安い。魯迅も昔この地区に住んでいた。魯迅公園は生前、魯迅がよく散歩したことから名づけられた。地下鉄4号線の開通にともない、交通アクセスも改善されるはずだ。多倫路など文化を感じることができる通りもある。

 

魯迅公園は春の桜が美しい

 

閔行シン庄エリア(シン=くさかんむりに辛)

 地下鉄1号線が南に延びるにしたがって発展してきたエリア。上海で最も早期に開発された工業地区エリアのひとつがこの閔行区の開発区で、「神舟号」の宇宙開発なども行われている。大規模なベッドタウンとして開発が進み、値段も手ごろなところから上海人の特に若者の間で人気だ。地下鉄1号線の終点になる。

 さらに、最近では一戸建て住宅が並ぶようになってきた。隣接する松江区にも近く、今後の発展が大いに期待されている。地下鉄5号線が閔行区の工業開発区まで結んでいる。

 

巨大ターミナル、シン庄駅

真新しい住宅が多い駅前の住宅


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