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ハルビン氷祭りを探る2 兆麟公園の氷祭り





市街地にある兆麟公園

 ハルビン氷祭りの3大会場のうち太陽島の雪祭りに引き続き訪れたのが、松花江の南岸の市街地にある兆麟公園の氷祭りである。 兆麟公園は市の繁華街である中央大街からも近く、周囲にはホテルが沢山あることから、あまり時間をかけてハルビンの氷祭りを見学することが出来ない人は兆麟公園だけを見るのも手かもしれない。
 兆麟公園は四方を道路に囲まれた都市型公園で、抗日運動で活躍した李兆麟からその名前を取ってるという。
 雰囲気的には東京の日比谷公園などに似ている。規模的には日比谷公園ほど大きくないが周囲のビルの囲まれ具合などは似ている感じだ。夏は池もあるようだがこの季節にその水はなかった。
 兆麟公園で行われるお祭りは展示のほとんどが氷像で、太陽島のような雪像はごくわずかである。

 また太陽島が雪像コンクールならば、こちらの公園は氷彫刻のコンクール会場になっている。
正式名称は「兆麟公園氷灯芸術遊園会」という。

 
公園案内図   公園の由来がいろいろ書いてあります。

 
お得な裏技

 兆麟公園の会場に入るのにも当然だが入場料が必要になる。しかも夜間はライトアップがされるということで値段が上がる。つまり昼と夜の値段が違う。
 15時30分までの入場は50元、15時30分から16時までは入場受付を中止し、16時以降は夜間料金で100元である。
 いずれも一般の観光施設の入場料としては決して安くない。しかもこの東北地方の物価が上海より相対的に安いことを考えれば割高感さらには高くなる。
 それでもやはり人気なのは夜の時間帯で、主催者側もそれを分かっていて夜の値段を高く設定している。値段が高くとも夜まで待つか、割安な昼間の見学で済ますか、50元も違うと迷うところではある。

 ところが、実はここには裏技があった。

 なんと15時半までに入場すれば、夜まで追い出されることなく兆麟公園内に滞在してても良いのである。ただし、外はマイナス20度の世界。1時間余分に待つということは、普通の状況の公園で1時間過ごすのとは訳が違う。寒さの中を耐える覚悟を決める必要があるかどうかということになる。
 と脅してしまったが、実はこの公園の内部にも熱飲屋がある。
 しかも太陽島のように飲み物購入の強制はなく、冷えた体が回復するまで待っていられるなど非常に良心的なので、ここで時間まで過ごせばよい。
 つまり15時半前に入場して、日中の雰囲気を味わった後にこの熱飲屋で体を温めつつライトアップを待つというのが余分な50元を払わずに済むお得な見学方法である。
 

氷の彫刻たち

 ということで、そのお得な見学方法に沿って、まずは陽の明るいうちに公園内をぐるっとまわってみると、こちらは氷の彫刻がずらっと並んでいる。

 
見事な女性像   こちらも頭に何か乗せた女性
 
風車のようです。   アンモナイト?

 当たり前だが、氷の彫刻は透けて見えるので雪像とは趣がかなり異なる、そのあたりが同じ水の凍結現象を利用した像なのに不思議なところである。
この取材時点ではコンクールが始まる前であったので、最後の仕上げとばかりに一生懸命氷を彫っている姿が園内のあちらこちらに見られた。

 
ここからどう削るか?   上部のほうは台に乗って

 デッサン図を慎重に確認しながら彫っていたが、雪像と違って彫りすぎたら補修が効かないのが氷彫刻なので、制作する側の神経の使い方も雪像とは大きく違う。
 雪像の場合は表面上の形を整えるだけで出来上がるが、氷像は中身が透けるので、彫ったところが白い筋になり光の加減を考えて彫らないと形だけ整えても見た目が美しくないといったことも起きてしまう。そこが氷彫刻の難しいところである。
   彼らの使っている道具は氷彫刻独特のものであり、モリのような彫刻刀を持って、ジャングルジムのような台に上りガシガシと彫っている。かなり力の必要な肉体労働であり寒さもあって大変だそうだ。でも出来上がりが非常に楽しみである。

 また彫刻コンクールとは別に主催者が準備したと思われる氷のお城があちこちにあり、そこから氷の滑り台があり子供達が遊んでいた。これらのお城のテーマはどうやらディズニーの世界を模したもののようだった。
 公園内には「ミッキーパーク」などディズニーの名を冠した氷製のお城や門がたくさんあった。

 
氷の滑り台   氷の船
 
ミッキーの門   イベント広場

 公園の入り口にどうどうとディズニーのマークが記載されているので、まさか無許可ではないと思うがここは中国であるだけにちょっとだけ不安である。チケットを見ると上海の会社が許可を取っているようだ。

 
電池が凍る!

 一通りまわると体が冷えてきたので、件の熱飲屋に入る。
 実を言うと、体力的には問題はなかったのだが、カメラのほうが限界に来ていて撮影できなくなってしまった。カメラというより電池である。
 マイナス20度の世界というのは電池をも凍らせてしまうようである。もちろんカメラ自身も凍結の恐れはあるのだが、中身に液体を抱える電池のほうが先に限界を迎えてしまうらしい。
 それでも今回持ち込んだ日本メーカー製の電池は優秀で、かなり長時間使うことができた。試しに現地で手に入れた中国製の電池を使って見たが、1枚の写真も撮れず使えなくなった。極限の状態だと製品の性能の差がよくわかる。
 ハルビン氷祭りのような寒冷地へ来て写真を取るならば、日本製の電池の持込は必須であろう。かつ電池用の保温ケースがあればなお良い。
 また携帯電話などの電子製品も要注意で、液晶画面や電池が凍りついたりする。実際この取材中、携帯電話の時計が狂ったおかげで時間を間違える苦い経験を発生したので皆さんもご注意を!。

 さて話が横にそれてしまったが、兆麟公園の熱飲屋は太陽島のそれと違って非常に良心的な熱飲屋である。ミルク紅茶が確か6元とすこぶるリーズナブルで街中で買うのと一緒である。
 このミルク紅茶を飲みながら窓際にあるオイルヒーターに体を寄せ、暖を取りながらライトアップの時間を待つ。当然電池も素手で握り締め暖めておく。
 この緩んだボーっとした時間がちょっと気持ちいい。

 
結構広い熱飲屋   ミルクコーヒー

いよいよライトアップ

 こうやって時間を待つうちにあたりが暗くなってきた。
 この時間になると、太陽もほぼ沈み、周囲がビル街であることも手伝って日没時間よりは早めに暗くなる。
 ライトアップは大体16時前後に始まる。

 ライトアップされ始めると兆麟公園の雰囲気は一変する。ただの公園から幻想的なイルージョン空間となる。そして途端に、外で様子を伺っていたらしき入場者が急に増えてくる。

 先ほどまで、ボーっと雪をかぶっていたような氷のお城が、ライトアップされた途端に妖艶な様相を帯びてアラビアンナイトに出てくるようなドーム型をしたお城の城壁の上部が金色に耀く。
 昼間の風景とは全く違う。
 光のトンネルや、イルミネーションの広場があって非常に美しい。どうやら氷の中に蛍光灯が仕込んであるようで、それが美しい光を放っている。

 
雪景色の中の光のゲート   氷の中にミッキーの耳が
 
ファンタジックなお城   金色に耀くドーム

ディズニーの世界そのまま

 先程のミッキー関連の場所にも再度行ってみた。
 入場口の係員の女の子達も完全にミッキーの帽子をかぶりつつ赤ずきんちゃんのようなスタイルで仕事をしていた。
 入り口の前の氷の中に、大きなミッキーの氷像が透き見える。 
 また白雪姫に出てくる7人の小人などの人形も置いてあり童話の中そのものの風景がここにある  非常にファンタジックだ。

 
7人の小人達   入場口の係員は赤ずきんちゃんのよう
 
ミッキーを模った南口ゲート   公園の外側にもイルミネーションが広がる

 兆麟公園は園内をゆっくり見て回ってもせいぜい2時間もあれば十分であろう。22時まで入場できるようなので近くのホテルからなら夕飯を食べた後でも十分楽しめる。
 人が増えてきたところで場内から退散したが、門の外側にもイルミネーションで彩られた街路がたくさんあって街全体がハルビン氷祭りワールドとなっていた。

<<前回は太陽島公園の雪祭りです。

>>次回は氷雪大世界です。



【データ】
兆麟公園氷祭り
正式名称:兆麟公園氷灯芸術遊園会(哈爾濱迪士尼氷雪遊円会)
2009.12.20~2010.02.28
兆麟公園(地図
開園時間:昼間 9:30-15:30  夜間 16:00-21:30
入園料:昼間 50元  夜間 100元

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(2010年1月記)








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