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世界一のスピード!
今年2010年7月に開通した上海―南京の滬寧城際高速鉄道、通称「高鉄(gao1tie3:ガオティエ)」
巷では値段が高いだのなんだの言われているこの鉄道ですが、その魅力はなんといってもスピード!
これまでも中国版新幹線といわれるCRH新幹線「和諧号」は既に2007年から運行を開始していましたが、実は従来の在来線の線路を使用していたのでカーブの大きさや設備などの問題があって、本数も増やせず、スピードにも制限がありました。
その問題を一挙に解決したのがこの「高鉄」です。上海・上海虹橋から南京までこの鉄道のために作られた専用軌道で結ばれ、従来の遅い列車は一切入ってこない鉄道となりました。当然ですが全線立体交差で踏み切りもありません。車両も進歩したようです。
そのお陰で実現したスピードがなんと最高時速350kmです。 上海―南京間が最速でたったの75分です。(虹橋駅からなら72分!)
以前の動車でも118分でしたので43分も短縮されました。たった2年で凄い進歩です。
うーん、これだけ短時間で行けるなら、「日帰り旅行も楽々じゃん!」ということで、なんと実際に試してみました。
日帰り観光も可能だ!?
実はこれを思い立ったのがなんと当日午前11時過ぎ、急いで上海駅に向かいました。結構無鉄砲な当レポーターです。
切符売り場は上海駅南広場正面の向かって左側の第1切符売り場です。この売り場は全てが自動券売機となっています。
中に入ると、冷房が効いてヒンヤリしており、思ったより空いていてすぐ券売機の前に立てました。
実はコストパフォーマンスが高い?
この自動券売機はなかなかスグレモノで、目的地を選ぶと列車ごとの出発時間や到着時間や残席状況、席種ごとの価格までがいっぺんに分かります。
これによると、後から出発する列車の方が途中の停車駅の関係で早く着くことがわかりました。何とも親切な機能です。
当レポーターが購入したのは、13時ちょうど発車のノンストップ列車で2等車で146元(≒1900円)でした。高すぎると非難されているこの高鉄の運賃ですが、日本で300kmの距離というとおよそ東京―豊橋間に匹敵し、新幹線だと特急料金と運賃で8900円、格安夜行バスでも3000円かかる距離です。それが世界最高速とされている列車に2000円以下で乗れ、それでも高いと言われるなんて、、いかに中国の物価水準がまだ安いかがわかります。
さてさて、切符を手にした当レポーターは早速駅構内に入ることにしました。建物内に入るとすぐ荷物検査です。一応機械に通しますが係員ものんびりしていてきちんと見ているのか怪しいものです。
人間も金属探知機を潜りますが機械は鳴っているのにほぼフリーパスです。どうも形だけの荷物チェックのような気がします。
正面左手には中国ではもうおなじみのKFCがありました。どうやら市中の店より価格が少し高いようですが流石にお昼時で、人がいっぱいです。
荷物検査を終えて正面にはエスカレーターがありその左右には列車ごとの待合室を示した電光掲示板があるのでこれを見て指定の待合室に行きます。
エスカレータを上がった先の通路の両脇には売店が沢山あります。
指定の待合室に行くと既に人がいっぱいです。お昼時だったので、立ってインスタント面も食べる人の姿もありました。列車は進歩しても人間の行動は変わらないようです。
お水のサービス有り!
ところで、この高鉄の列車に乗る人に限り1人1本ペットボトルの水がもらえます。この日は非常に暑かったので非常に助かりました。ただ同じ新幹線でもDで始まる列車番号の切符の方はこのお水がもらえないようで、たった水1本分だけですが何となく優越感に浸れます。
売店にはCRHのグッズも売られていました。
時間があったので駅構内を少し探検しました。上海駅は今年になって北口が新たに再整備され、非常に綺麗な待合室が出来ていました。大きな窓から採光されているので非常に明るい室内です。改札口に近くないためかあまり座っている人も多くなく座席に余裕があります。
さて発車20分前ころから改札が始まりました。以前のような待合室の出口で行なっていた改札ではなく、ホームに下りるエスカレーターの手前に自動改札機が設置されていました。なんだか進歩しているのかしていなのかわからない中国の改札方式ですが、まあ自動改札になった分だけ進歩としましょう。
改札機の手前から切符を入れると機械の上から切符が出てきてゲートが開きます。慣れない改札機の動作に皆さん意外に苦労しているようです。これも中国の世の中がいかに急激に進歩しているかの現れです。
駅構内は以前に比べ非常に明るくなりました。白い鉄骨組みのモダンなデザインの屋根です。ホームもずいぶんと綺麗になり隣のホームに停車する車両が相対的に古めかしく見えます。
CHR2タイプの車両
いよいよ車両とご対面です。綺麗な車両が見えてきました。鼻が長い正面の姿が日本の「はやて」そっくりです。
今回乗車するのはCHR2-067C編成で、日本の東北新幹線の「はやて」型をベースに中国でライセンス製造された車両で最高速度350kmとされている車両です。
早速車両番号を確認して乗り込みます。乗車直後にぱっと目に入った洗面台が非常に清潔で、従来の中国の列車に比べれば格段の向上です。
車内は3席―2席の1列5席シートで定員100名とあったので20列並んでいるようです。
中国の列車の場合、座席番号は日本のように座標軸番号方式(3列A席など)といった方式ではなく単純に1から通し番号で席番が振られていますのでこの車両は1番から100番まで振られていることになります。
各座席の前、つまり前の座席の背もたれの後ろには折りたたみのテーブルが備え付けられていて食事や読書などもここでできます。座席右上の角のような部分は、通路歩行者が歩くときの手すりだったり、終着駅で座席を回転させるための取っ手の役割となっています。
つまり座席は全て進行方向向きとなっていて、これも中国の従来の車両では実は無かったことで導入当時新鮮さを受け入れられていたようです。
とにかく速い!
さて、出発です。出だしこそ市内を走るため少々ゆっくりでしたが、街を抜けると田園風景の中をどんどん加速していきます。さすが専用軌道だけあってほとんど直線的に進んでいきます。揺れもほとんどありません。
併走する在来線の貨物列車なんぞあっという間に抜き去ります。想像していたより驚異的な速さのようです。
この日車両内部に設置されていた電光掲示板に表示された最高速度は336km/hでした。今回の車両は常に速度表示しているわけではないのでもっと速度が出てていた瞬間もあったかも知れませんが、それでもかなりのスピードです。あの上海のリニアが時間帯によって300km/hに抑えていることを考えると、この列車はそれを上回っているわけですからその凄さが分かります。すれ違う対抗列車もほぼ一瞬ですれ違い、2秒もかかっていなかった気がしました。
ただ途中駅を通過する瞬間は騒音やポイント通過を意識してか少々速度が落ちます。それでも200km/以上は出ています。
そうこうしているうちにあっという間に南京駅につきました。窓の外の風景をゆっくり楽しむ余裕もないくらいあっという間です。しかも1時間15分の時間通りの到着で非常に正確です。
中国の交通機関は総じて時間に遅れ気味なのでこの正確性は非常に驚異的ともいえます。
南京の駅も天井が高く非常に明るい構造となっています。この駅構造は高鉄の全ての駅に共通して取り入れられているデザインのようで、従来の中国の駅のイメージを一新しました。
さて快適な車内とは違い中国「4大かまど」と呼ばれる南京の暑さがもうここで迫ってきました。
「うひゃー暑い」と思うわずつぶやく当レポーターです。
ホームから階段をおり、長めの地下通路を歩くと駅の出札口です。
ここからがいよいよ市内観光です。
(観光編へ続く)
(2010年8月記)
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