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上海国際サーキットが建設された嘉定区は、「江南名城」と呼ばれるほど、歴史ある街だ。南宋の嘉定十年(1218年)に作られた街なので、その年号から嘉定と呼ばれた。その後、1992年に嘉定県から上海市嘉定区になる。嘉定区の面積は463平方キロメートル、人口は100万人ほどだが、昔から文化人や政治家を多く輩出した街でもある。近くにはショーロンポーのふるさと、南翔があり、こちらも歴史のある街で、古猗園などはぜひ一度訪れてみたい。
中国で初めての高速道路、滬嘉高速道路が嘉定区と上海の市中心部を結ぶ。上海国際サーキットは自動車生産基地として名高い嘉定区安亭にある。この嘉定区安亭では、中国で初めての自動車、「上海」が登場し、そして今ではすっかりおなじみになったサンタナがはじめて生産された。嘉定区安亭は1950年代から上海市の衛星都市として、工業基地の地位を確立する。中国政府や上海市が管轄する国営の大規模企業がこの地に設立され、現在では自動車関連の企業を中心に150以上の企業が進出している。
嘉定区安亭は地形的にも比較的恵まれているといえる。大動脈である滬寧高速道路、国道312号線をはじめ、鉄道では中国の「東海道線」ともいえる滬寧線が貫いている。さらに華東電力ネットワークから、電力線が安亭を横切り、工業地区に豊富な電力を供給している。さらに長江デルタ地帯において、嘉定区は車で2時間の範囲に上海、南京、無錫、蘇州、南通、揚州、鎮江、常州など15の大都市に囲まれており、これらの総人口は8000万人で中国全国の国民総生産の15.6%を占める。
この嘉定区安亭の自動車産業の中核をなすのが上海VWだ。今回のF1の誘致にも積極的に関わっており、すでに総額8000万元以上におよぶ広告スポンサーになっている。上海VWがこの安亭に設立されたのが1985年で、今では286万平方メートルの工場には1万人以上の従業員が働く。そして、2001年に上海市政府によって、嘉定区安亭に総面積62平方キロメートルの上海国際汽車城(http://www.shautocity.com/)を建設するプロジェクトが始動する。ここでは上海VWを中心に、付近には自動車部品などを生産する工場地区をつくり、国内最大の部品生産基地を目指すほか、自動車の貿易区、自動車文化・スポーツセンター、自動車博覧館などが整備されていく。今回の上海国際サーキットはこのプロジェクトの一環となっている。またこの上海国際汽車城に働く人々を支援するために、計画人口8万人の住宅開発も行われている。VW関連のドイツ人居住者が多いという地域の特色から、ドイツの街並みをイメージした4平方キロメートル規模の住宅地の計画もある。将来を見越して、すでに嘉定区では住宅価格の上昇が始まっており、マンション価格も去年の1平米3000-3500元から、今年に入って4000元-4500元と1000元程度の値上がりとなっているほか、上記のドイツ風住宅地では1平米あたり10000元に届きそうな値段がついているところもある。まさに「安亭老鎮」から「安亭新鎮」へ大きな変革をしようとしている。
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