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1994年のオープン以来、その幾何的な外観から上海のシンボルとして揺るぎのないステイタスを築いたこの東方明珠塔と呼ばれる上海のテレビタワー、このタワーの完成を口火として、周囲の陸家嘴エリアは次々と開発されいまや押しも押されぬ上海一のビジネスエリアに成長し、さらに金茂大厦や上海環球金融中心など超高層ビルが立ち並ぶ世界でも有数の高層ビル街となった。
そんな中にある東方明珠塔は、15年以上経った今でも不動の観光シンボルとしての地位を保ちつつあるが、後発の高層ビル群などによって、塔から眺める風景はオープン当初に比べるとかなり様変わりした。
今回はそんな東方明珠塔から眺める2010年現在の上海の夜景を少しだけカメラに収めてきた。
夕方なら空いていると思ったのだが・・・
観光は昼間がメインだから、夜は空いているのではないか、そんな甘い目測の基に休日の午後に東方明珠塔に乗り込んでみた。案の定、建物の柵の外側には確かに人が多かったが、敷地内をうろついている人もまばらで、やった、空いててラッキィ!とこの時点では喜んだのだがその思い込みが、あとで大きな勘違いであったことに気づかされるとはこの時点では知る由もなかった。
上海万博のシンボル海宝君が迎える入り口から内部に入ると、チケットの価格別にルートが決まっているようで、係員にチケットを見せると入るルートを指示される。鉄の柵で仕切られた迷路のような通路をくねくねと進んでいく。この時点では人が少なかったからスイスイと進めたが、混雑時にはきっとこの長い通路で長時間待たされたかもしれないと思うとぞっとするほどの距離だ。
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東方明珠塔の足元の入り口 (右端に江沢民氏の署名があります) |
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上海万博の海宝(ハイバオ)君がお出迎え |
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| 中は広い空間、何故かぐるっと遠回り |
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宇宙船の中のようなエレベータがちょっと格好いい |
さて上海ではもうすっかりお馴染みの検査機に荷物を通すと、何故かホール沿い壁伝いぐるっと一周させられた後に中央のエレベータスペースにたどり着いた。 行列を平面クロスさせないための工夫なのかもしれないが、なんだか非合理的な運用である。
エレベーター通路は寿司詰め状態
さて、いよいよエレベーターへの搭乗である。
宇宙船の中のような電飾で飾られたエレベータがちょっと近未来的で、子供だましの装飾ではあるが、大人も童心に帰ってワクワクしそうなエレベータである。
このスケルトンのエレベーターでまず90mの展望台まで上がる。そしてさらに263mのエレベータに乗り換えようと、、思ったら何だか知らないが狭い通路に人がワンサカ詰まっている。
何じゃこりゃと思いつつ人の流れる方向に進もうとするがエレベータが少ないらしく中々前へ進まない。しかもこの空間は冷房が効いていないようで非常に暑い。みな団扇をパタパタ扇いで順番を待っている。
20分くらい待たされただろうか?ようやく順番が来てエレベータに乗り込むがこちらも寿司詰め状態である。エレベータガールが型通りの説明をしている間にエレベータは展望台についた。エレベータを降りた瞬間の感想は「涼しい!」であった(笑)。そう、展望台は普通に冷房が効いていた。そのくらい通路が暑かった裏返しでもある。 さてここからが夜景の本番である。
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| 狭い通路でエレベータの順番待ち、非常に暑い |
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やっと来たエレベータも寿司詰め状態 (天井の鏡を撮影) |
黄浦江と外灘、そして人民広場方向の夜景。
今回思わぬ大渋滞で時間を食ってしまったが、何とか夕景の時間にも間に合うことができた。この時間は黄浦江側の外灘方面は夕景が非常に美しい。昼と夜の中間の空のグラディエーションと輝き始めた街の電灯が絶妙のコントラストを織り成す、夕景ならではの眺めである。
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| 夕焼けを背景に蘇州河方向を臨む |
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黄浦江をはさみ南外灘方面を臨む 足元にはシャングリラホテルと正大広場が見える。 |
外灘地区の歴史建築群はもちろんこの東方明珠塔建設以前からあった風景だが、外灘側の遊歩道などは今年の春に改装工事を終えたばかりであり、延安路からの高架道路も撤去され、ここ数年風景も少しずつ様変わりしている。それ故に数年前にこの塔に登ったことがある人から見てももう同じ風景ではないはずだ。また足元には上海有数のショッピングセンターである正大広場(2002年)やシャングリラホテル(1998年)といったこの塔のオープン時にはなかった現在では浦東の象徴となっている建物も見ることができる。
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外灘の歴史建築物地区(手前)と その奥の人民公園周辺の特色あるホテルたち |
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北外灘の国際フェリーターミナル方向 |
世界のビジネス街となった浦東陸家嘴の夜景
さて東方明珠塔の建設当時とはまったく様変わりしてしまったのがこの方向の景色ではなかろうか?当時を知る人からはこの塔の東には何にもなかったという話をよく聞くが、今やこの地区は世界をリードするビジネスエリアに生まれ変わった。 その変化の象徴とも言えるのが浦東地区を貫く世紀大道であり、その両脇に聳え立つ高層ビル群である。特に金茂大厦(1999年)や上海環球金融中心(2008年)はその高さも規模もワールドクラスであり伸び続ける上海の象徴ともなっている。ポストモダン風の外観の金茂大厦と、栓抜きビルと揶揄されるほど穴開きの外観が特徴的な上海環球金融中心が並ぶ様は上海の象徴的な夜景として圧巻である。 方向は逆だが、上海の発展の集大成とも言える上海万博の灯りも遠くこの塔から臨むことができる。
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| 金茂大厦(手前)と上海環球金融中心(奥) |
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今や世界一のビジネス街の世紀大道 |
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| 陸家嘴のロータリーを俯瞰、丸い歩道橋が印象的 |
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遠く万博会場を臨む、一際高いのは温度計の塔 |
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| お土産屋の看板娘はハローキティでした。 |
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先ほど入った入り口もすっかりライトアップ |
最近では高さの面で勝る金茂大厦や上海環球金融中心に展望台としての地位を奪われつつあるという人もいるが、最も黄浦江に近いここからの外灘の眺めはやはり秀逸随一のものであり、後発の追随を許さない魅力がある。そしてそこに夜景という要素が加わったら、やはり上海の夜景スポットとしては無敵なのではないであろうか。
そんなこの東方明珠塔からの夜景が、10年後、20年後にどう変わっているか?上海の発展を見守る象徴として今後も定期的にこの塔からの景色を確かめる必要がありそうだ。
(2010年9月記)
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