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中国茶道体験記(茶園小築の中国茶道講座)その9

『鉄観音』秋茶は味よし、春茶は香りよし

今日は、秋の新茶の『鉄観音』で、ホッと一息つきましょう。秋茶は特に味がしっかりしていていいそうですよ。楽しみ楽しみ。

 この鉄観音も実はウーロン茶なのです。 ウーロン茶は半発酵のお茶。分類は『青』。 ウーロン茶は地域によって4つに分類されます。
@ ミン南ウーロン茶(福建省南部)鉄観音など
A ミン北ウーロン茶(福建省北部)武夷岩茶(大紅袍・白鶏冠・水金亀・鉄羅漢)など
B 広東ウーロン茶
C 台湾ウーロン茶

今回は@ミン南ウーロン茶の代表『鉄観音』について教えて頂きましょう。 福建省安渓省産 清の乾隆年間、安渓の茶農が山で見つけた茶樹を持ち帰り育てたところ 茶葉が鉄のように重く、観音様のよううに美しく輝いていたことから『鉄観音』と呼ばれるようになったという一説があります。それで『鉄+観音』なるほど!!

茶葉はこのように、ギュと丸めて香りを閉じ込めています。

まず、茶筒から茶葉を取り出します。 老師(中国語で先生)が使っている道具が『茶勺』(茶しゃく)。 茶勺を使って、『茶荷』(茶か)に移します。
準備が整ったところで、今日は蓋碗(がいわん)を使って入れましょう。香りを楽しむために聞香杯(もんこうはい)の飲杯の両方を用意しましょうね。
まず『洗杯』です。 蓋碗にお湯を注ぎます。少しフタをずらして→茶海(ちゃかい)にお湯を移します


次は、あたたまった蓋碗(がいわん)の中に茶葉を入れます。 茶葉の量の目安は、『蓋碗の3分の1』これが美味しくいれるポイントです!
茶葉を入れた蓋碗(がいわん)を上下に揺すって香りを引き出して、 まずは自分で香りを確かめます。 その後お客様にも蓋碗(がいわん)を回して香りを楽しんで頂きます。 その間もボーとしていてはいけませんよっ。 『洗杯の続き』をしましょう。茶海のお湯を、聞香杯(高い方)→飲杯(低い方) に移して、一つのお湯で無駄なく全部お道具を清め温めておきましょう。

次は『洗茶』です。蓋碗に95℃くらいのお湯を勢いよく注ぎます。 注いだ後、蓋碗のフタでさっとすばやくアクと取ります。

蓋碗のフタを少しずらして→茶海→聞香杯→飲杯と移していきます。この時に老師(先生)が使っているピンセットのようなお道具が『茶挟』(茶きょう)これを使うと手も熱くないし清潔だし、まさに一石二鳥。
最後に飲む1せん目のお茶です。 蓋碗に95℃前後のお湯を注いで、→茶海(味を均等にする)→聞香杯へ その後『飲杯』(低い方)で、『聞香杯』(高い方)にフタをします。


これを持って→ホッとひっくり返して→茶托にのせて→お客様へ
文文の感想 ミルクのようなバニラのような甘い香りがするっ。あれ?蘭の花のよう な香りも?老師(先生)曰くこの甘い香りを『ナイ香(シャン)』と言うのだそうです。お味は芳醇で甘味あり。うん!美味いっ。

お客様はまず『聞香杯』で香りを楽しんでから、『飲杯』で頂きます。 (お茶の頂き方については、茶園小築茶道講座その2をご覧下さい。) できれば3口で頂きましょう。品定めの『品』って字は口が3つありますからねー。(笑)    
文文が見つけたかわいい豚さん 茶園小築の媽媽(お母さん)お手製の茶葉蛋 
『招財豚』という名前です。
お金や福がやって来る?
卵と数種類の茶葉をブレンドして煮込んであるそう。 作り方は直接ママに聞いてみてね。   

 

お茶教室:茶園小築(虹橋路1778号A05、古北花市場内、虹古歩行街の花市場ではありません。)

プロフィール:上海在住の日本人太太(奥さん)にセンスがいいものがそろうと定評のお茶屋さん。経営者の李娜(リナ)さんは、お茶屋を経営する傍ら国内外で茶芸文化の普及に尽くしている。特に2002年4月からは日本各地のデパートを回って中国茶道を紹介している。        電話 62629066


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