青蔵鉄道のダイヤ
2006年7月1日に開通した青蔵鉄道は西蔵(チベット)エリアを通過する初めての鉄道として、すでに鉄道のチケットが買いにくい状況が続いている。
鉄道では世界最高の標高を誇る唐古拉駅(海抜5,068メートル)や、標高4,905メートルの凍土を突き抜ける難工事だった風火山トンネル、高原の野生動物が走る姿が見られたり、高山病予防のために車内に酸素を供給して、気圧が高められた客室など、話題が多い。
開通当初はラサから北京・成都・西寧などに直通列車が運行されているが、上海の場合は2006年末までにも上海-ラサの直通列車が実現する計画になっている。
青蔵鉄路(鉄道)の列車運行表
区間 |
列車番号 |
発車時間 |
到着時間 |
距離 |
北京西-ラサ(毎日運行) |
T27 |
北京西21:30 |
ラサ 3日目の20:58 |
4064キロ |
T28 |
ラサ8:00 |
北京西 3日目の20:58 |
成都-ラサ(隔日運行) |
T22/3 |
成都18:18 |
ラサ 3日目の18:28 |
3360キロ |
T24/1 |
ラサ9:05 |
成都 3日目の9:55 |
重慶-ラサ(隔日運行) |
T22/3 |
重慶19:20 |
ラサ 3日目の18:28 |
3654キロ |
122/1 |
ラサ9:05 |
重慶 3日目の9:55 |
蘭州-ラサ(隔日運行) |
K917 |
蘭州16:45 |
ラサ 2日目の22:30 |
2188キロ |
K918 |
ラサ9:32 |
蘭州 2日目の15:45 |
西寧-ラサ(隔日運行) |
N917 |
西寧20:07 |
ラサ 2日目の22:30 |
1972キロ |
N918 |
ラサ9:32 |
西寧 2日目の12:19 |
※2006年7月1日現在なので、今後変更が予想されます。
区間 |
運賃価格(元) |
座席者(硬座) |
2等寝台(下段) |
1等寝台(下段) |
北京西-ラサ |
389 |
813 |
1262 |
成都-ラサ |
331 |
712 |
1104 |
重慶-ラサ |
355 |
754 |
1168 |
蘭州-ラサ |
242 |
552 |
854 |
西寧-ラサ |
226 |
523 |
810 |
※寝台は上段のほうが安くなります。
列車の利用に際しては、乗車券のほかに、健康登録カードの記載が義務付けられている。このカードには3000メートル以上の高原地帯を走るため、国籍や電話番号、住所などを記載するようになっている。
与圧された環境でも、一部乗客は標高5000メートルになると個別に準備されている酸素を吸い始める人が多かったようだ。報道によれば、標高5000メートルで車内の酸素は標高3600メートル程度に保たれ、さらに個別に用意されている酸素を吸引すれば、標高1800メートルほどの酸素濃度が保たれるという。
紫外線が強いために、列車にも特別な塗料が使われている。また、砂嵐や落雷にも対応できるタフな構造となっているようだ。
車内で発生したゴミやトイレの汚物も環境保全のために、車外にすてないように配慮されている。さらに、気圧が低いため、低温でも沸騰してしまう飲用水は、紫外線殺菌など
で衛生面に注意が払われている。走行距離が長いため、1等寝台には液晶テレビが設置されたほか、 車内設備もいたるところで工夫されている。(2006年7月記) |