盧溝橋(Lu Gou Qiao)


 北京の南西20km、豊台区を流れる永定河にかかる1192年(金代)に架けられた橋。当時は江南地方へ向かうときには必ず通る橋として、見送り人がこの橋で別れを惜しんだと言われている。

 全長260.5m、幅7.5m、橋桁は11のアーチからなり、欄干の柱の上にはそれぞれ異なる容姿や顔をした獅子が485匹いる。元代に訪れたマルコポーロは「世界中これほど美しい橋は見たことがない」と「東方見聞緑」絶賛している。

 またここは北京八景の一つで「月見の名所」としても知られ、橋の袂には、乾隆帝の作で「盧溝暁月」の碑が立っている。そして日本人であれば忘れてならないのが、この橋に残る悲しい歴史「盧溝橋事件」である。現在はこの橋の下を流れる永定河は、水泳や釣りを楽しむ市民で賑わい過去の事件の現場とは想像しづらい。



■盧溝橋事件

 1937年7月7日午後10時40分、「日本兵一名行方不明」を口実に日本軍が進攻し、一発の銃声とともに日中戦争を起こした忌まわしい場所である。橋の東側正面には、「宛平城」という日本軍が最初に占拠した城を見ることができる。宛平城県城には現在「中国人民抗日戦争記念館」があり、日本軍の侵略の全容を立体映像や資料などで展示している。


〈データ〉

アクセス:天安門より車で30分

時間:6:00〜19:00、記念館(8:00〜16:00)

料金:橋、6元、記念館12元

(2000年9月現在)



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