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天津そぞろある記タイトル

番外編
LINCOLN

リンカーン外側

この写真、タテ・ヨコとも拡大率100%、決して画像処理ソフトで引き伸ばしたりしていません。カメラの都合で後ろ半分が写っていませんが、もちろん霊柩車でもありません。長い長〜いボディ。そうです、これが噂に聞く世界の最高級ショーファードリブンカー「リンカーン・リムジン」です。2006年も明けたばかりの1月某日、あずき相場で一儲けしたけよう様は、お供のトンパ大王を引き連れて、天津からはるばる北京まで豪遊の旅に行ってきました。「豪遊」というからには、移動は運転手付きの車やないとあきまへん。そら運転手付きゆうたら、リムジンやのうたら意味おまへん。そこで、車チャーターサービスなどを手掛ける北京グランドスラムに電話で問合せたところ、

「リムジンクラスになりますと、某国王所有のリムジン・ベンツとリンカーン・リムジンがございますが、ベンツのほうはあいにく国王の側近の方が北京に見えられ使用されていますので…」

「ほな、リンカーンでええどす」

そんなわけで、世界を代表する高級車リンカーンに、わたくしけようとトンパ大王が庶民を代表して乗車することにあいなったのでございます。

当日朝、天津と北京を結ぶ特急「神州号」に乗って北京駅へやってきました(ここまではチープ)。北京駅から東へ歩くこと数分、観光バス用の駐車場に到着です。そこにはドドーンと黒塗りのリンカーン様が鎮座しておられました。庶民のバスに挟まれてかなり場違い…いやそれに乗ろうとするわたしたちはもっと場違いかも?! いざリンカーンを目の当たりにして、そのボディのあまりの長さ、周囲を威圧する存在感に、本当にわたくしのような庶民が乗ってもよいのかしらと一瞬しり込みしました。でももう後には引けません。「どこから乗るん?」とおどおどしていると、運転席のドアが開いて黒いスーツの真面目そうな運転手が降りてきて素早くドアを開けてくれました。運転手にドアを開けてもらうなんてMKタクシー以来だわ…と感動しつつ、さあ、いよいよリンカーンに乗車です!

リンカーン内側
リンカーンの内部
両脇のライトがカラフルに色を変える

内部は黒革のシートが4つ向き合う形になっていました。ゆったりしていて座り心地も抜群です。最後部座席の真上にはいろいろなボタンが付いていて、車内の温度を調節したり、ラジオを聞いたり、またマイクロフォンで壁の向こうの運転手と会話をすることもできます。中央座席の両脇には様々なグラスが用意されています。VIPはここに座ってこのグラスでブランデーでも飲むのでしょうか。左右の窓は、天井に向かってカーブを描いているので、座席からの視界は思いのほか広く、眺めもなかなかのものです。外の風景をぼんやり眺めていると、隣を走る車の中から、人々が珍しげに指差してリンカーンに注目しているのが分かります。みなさんきっと、どこぞやの大物政治家か大スターが光臨したとでも思っているのでしょう。すみませんでしたね、一般庶民で。

天安門を通過して北京市内を一巡した頃、運転手がわたしたちに新聞を見せながら言いました。

「このリンカーンは実は昨年ペ・ヨンジュンが北京訪問の時に乗ったものなんですよ」

別にヨン様ファンではないですが、根がミーハーなわたくし、それを聞いて俄然テンションが上がってしまいました。いやあリンカーン最高。ご馳走さまでした。

※上記の内容には一部フィクションが混ざっています。

トンパ大王
リンコリン?

Root No.28
航星道

さて番外編が思いのほか長文になってしまったので今回はさくさくっと手短にいきたいと思います。第28回目は「航星道」です。

航星道プレート

航星道ってどこ?と思われた読者の方がほとんど、いや全員だと思うのですが、実際にかなりマイナーな道です。タクシーの運転手にこの道の名前を言っても、連れて行ってもらえるかどうかわかりません。そのくらいマイナーです。まさに知る人ぞ知るマニアックな道です。他にもまだまだたくさんある天津の道の中で、なぜ敢えてそんな道を選んだのか? それにはまず2年前の冬のナンバーを思い出してください。寒いのが嫌だ、ただそれだけの理由で家の前の道をちょこちょこっと歩いて執筆した「Root No.8 万徳庄大街」。今年の冬もやっぱり寒いので近所で済ませてしまいました。1年前に引っ越したのでネタはかぶりません。ではその「航星道」はどんな道なのかと言うと…

航星道全体
棒高跳びの助走より短い?!

ひー、短くてごめんなさい。取材はものの2分で終了。しかも愛犬の散歩のついで…。こんな不真面目な連載、編集部の方が許してくれないかもしれません。この連載も3年目に入り、そろそろネタ切れ、連載打切りも近いと噂されている中でしぶとく続けていますが、本当にもうやばいかもしれないと一人不安にかられ膝を抱える今日この頃です。

こんなに短い道でも、さすがは天津、おやっと目を瞠るものにいくつか出会えます。

南開有線
まずはこの道で一番有名な建物「南開有線台」、有線テレビ局です
時々DVDを流しっ放しで、やる気あんのかと思うことがあります
「南開網絡」はネットサービスの会社です

生物餐庁
南開大学をはじめとする学術研究機関が密集するこの科技エリアに
最近、新たに一軒のレストランがオープンしました
その名も「生物餐庁」
ちっとも食欲がそそられない!
その上、どこが入口がわからない!

謎の工場
航星道を歩き続けると謎の工場らしき建物にぶつかります
が、柵が開きっ放しでいつでも通過できてしまいます
白い粉の山が人体に無害なのか気になります
工場の向こうは川です

川で釣り
その川の上では
おじさんが優雅に釣りを楽しんでいます
魚が釣れたところを一度も見たことがないのに
釣り人が絶えないのが不思議です

トンパ大王
ま、人民のためってことで

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Illust and Text by KEYOU...http://keyou.at.infoseek.co.jp/


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