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第39回 ふたつの任地
19年度3次隊 吉林省白城市 白城師範学院 日本語教師 花田藍子


■残り3ヶ月での任地変更
 2年間の任期も残すところあと3カ月という時期に、私は今の任地、吉林省白城市に赴任した。今年の7月までは、新疆ウイグル自治区ウルムチ市の新疆農業大学で活動していたが、ウルムチで暴動が起こったために、任地変更を余儀なくされたのだ。
 ウルムチの町も人も食べ物も大好きだったから、この任地変更は、私の意思に180度反するものだった。でもこの任地変更があったお陰で、今の任地や配属先、同僚、学生に出会うことができた。
 今は心から、白城へ来られてよかったと思っている。

■白城市へ来て
 ここ白城市は別名「風城」と呼ばれている。とにかく風が強い。現在日中は-10度前後で、日が照る日は心なしか暖かく感じられるが、風が強いから肌の露出はできない。外出する時は、顔をマフラーで覆ったりマスクをしないと、強風で顔が凍りつく。
 町の規模は、ウルムチと比べるととても小さい。繁華街と呼べる場所は一つしかないし、どこでも2~3元(≒40円)で行ってくれる3輪車がたくさんいるから、5元のタクシーが少し高級に思えるほどだ。ウルムチでは日本食材がデパートで買えたし、日本料理のレストランも2軒あったが、ここにはカレールーくらいしかない。でも、必要なものは大体手に入るし、物価も安いため、生活は快適だ。

■私の配属先
 内モンゴル自治区との境界に近いが、モンゴル族はそんなにおらず、漢族が多い。
 満族や朝鮮族もいる。大学の食堂では、石焼ビビンバやトッポギが食べられるし、学生がお土産でくれるキムチもとてもおいしいのが嬉しい。
 私の今の配属先は、白城師範学院外国語学科である。日本語専攻の1~3年生に日本語を教えている。学生はみな積極的で、非常に熱心に日本語を勉強している。ウルムチでもそうだったが、日本のアニメが好きな学生がやはり多い。彼らの多くは、日本に留学する夢を持って、今一生懸命頑張っている。

■新たな出会い
 ウルムチでの活動が続けられないと決まった時は、本当に悔しくて、なかなか気持ちを切り替えることができなかった。
 「まだまだできることはあったのに…」と、自分を責め、後悔ばかりしていた。
 でも、白城での新たな出会いが、私を前向きにさせてくれた。同僚との他愛もないおしゃべりや、学生との交流が本当に楽しい。

 いつも私に元気をくれるのは学生たちだ。彼らと出会えたことを、心から嬉しく思っている。
 あの暴動の直後、私の「当たり前の日常」は突然終わった。そして、毎日を本当に悔いのないように生きることの難しさを思い知った。

 何でも「次」があると思って先延ばしにしたら、絶対に後悔する――。

 この教訓を胸に刻んで、私は今、帰国をむかえようとしている。



提供: JICA
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