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■■第28回 砂漠の町の理学療法士■■
内モンゴル自治区烏海市櫻花病院 理学療法士 18年度2次隊 淺野 未来

「2年間なんてあっと言う間だよ。」多くの人にこう言われ、私は中国へ出発しました。活動が終了に近づいている今、振り返ってみて本当にあっと言う間だったのか??私にとっては長い2年間でした。
北京での訓練中に中国で活動するボランティアは、三同主義(共に生活し、共に働き、共に考える)を特徴に活動を行なっているということを学びました。それを胸に赴任しましたが、当初は緊張や言葉の壁など問題はたくさんありました。
その中で私は、患者さんにリハビリを行なうことを中心として、カウンターパートの治療見学及びアドバイスを行なったり、リハビリ用具(杖や装具、配属先にあった道具など)を使用したリハビリの紹介、日本の医療や老人ホーム開設に向けて介護・老人福祉の紹介、各疾患に合わせた自主トレ表の作成、要望があれば日本語講座を行ないました。日本語講座は院内以外にも家庭教師としてお願いされたり、一時期は幼稚園で行なったりもしました。
活動で最も悩みだったのが、患者さんが少ないことです。「この状況ではリハビリセンターとは言えない…。」これが正直な感想でした。
これは入院期間が短いために数回しか行なえないということもありますが、患者さんの経済状況により断られてしまったり、中止を余儀なくされることもありました。また、患者・医療従事者ともにリハビリの認知度は低く、まだまだリハビリ自体なじみがないことや、脳血管疾患や骨折などの手術後かなりの時間(数ヶ月、時には年単位)が経過してからリハビリを希望される方もいるなど様々な事情が合わさってこの様な状況になっているようです。
結局2年間の活動を通して、この状況は変わることはありませんでした。私の活動は意味があったのか?これでよかったのか?任期を終えようとしている今でも分かりません。もっと~すればよかった、あの時~していればという後悔や反省はたくさんあり、日々の活動でも落ち込むことも多くありました。
しかし、そんな時でも温かく見守り、励ましてくれた家族を始めとするたくさんの人々、日本ではなかなか無い任地の人達とのちょっとした交流が私を元気づけてくれました。また、日本も中国も同じで患者さんや家族の笑顔が見ることができたときは嬉しかったです。
そして改めてストレスを解消することの大切さを知りました。私にとってその1つが読書です。日本に居るときは時間が無かったのもありますが、本を読む習慣はありませんでした。任地に出張に来た日本人の方(この町に日本人が来ることは大変珍しいです。そして中国ではありませんが元協力隊です!)から数冊小説をもらったのがきっかけで、読むようになりました。読書は帰国後も趣味の1つにしていけたらなと思っています。
この2年間の活動は、理学療法士としての観点からみると、患者数も少なく、忙しい状態とは言えませんでした。しかし、実際に中国のリハビリを中心とした医療現場を見て、体験できたことは、本当に貴重な経験になったと思います。そして活動以外にも任地は砂漠に囲まれた町で、隣町などの植林活動へも数回参加させていただき、そこで生活をする人々や環境問題についても改めて考えるきっかけとなりました。これらの日本では経験すること出来なかった出会いや経験を、帰国後の生活に活かしていければいいなぁと思います。
最後に、活動中お世話になったすべての人達に深謝致します。本当にありがとうございました。
(2009年5月)
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